僕の中で今一番ホットな人”楠木建”さん。
楠木 建(くすのき けん、1964年 - )
日本の経営学者。一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授。専攻は競争戦略。
ーWikipedia
この人の提唱する「努力の娯楽化」という理論は、前に紹介したアンジェラ・ダックワースの名著『GRIT』との親和性を感じていて、かつ僕が大事にしたい「好きの原動力」、「好きのメカニズム」をアカデミックな立場から言語化・理論化された方です。
正直僕が伝えたいことを、僕のアウトプットの数百倍も見事に、そしてビジネスや、殊マイケル・ポーターの競争戦略等と絡めて研究・発信されていて尊敬以外の何物でもないんだけど、でもやっぱり純粋に悔しい。僕が思うこととシンクロする部分が多くて、それをもっともっと高い視座から語っておられるので、悔しいけど・・・この人を師事して、同じことを語れるようにしたいなと思ってるわけです。
そんな楠木さんがとあるイベントに、特別講師として講演されると知り、本日お休みを取って参加してきました。いやあ、面白かった。
メッセージはこうです。
ビジネスにおいては「良し悪し」が優先、「好き嫌いが」劣後する傾向。
経営と仕事における「好き嫌い」の復権
だって。
その中でも興味深かったのは、M・ポーターの競争戦略の基本論理にかけて
競合他社との違いをつくれ
と言うわけです。いわゆる「差別化」ってやつです。
ただし、ここで言う差異は、【Operational Effectiveness】つまり「Better」(より良いもの)ではなく、【Starategic Positioning】つまり「Different」(違い)でなければいけないと楠木先生はおっしゃる。戦略的な意思決定なので、要はトレードオフ、「何をしないか」だということ。
北に行く!と意思決定したならば、それはつまり「東・西・南は行かない」という決定だということです。もっと言えば、
Choosing between right and wrongではなく、Choosing between right and right
だということです。
良いものと悪いものから良いものを選ぶのであれば正直誰でもできる。なら、優れた経営者なんて必要ないけど、今の時代はどちらも正しいからこそ、意思決定に「好き嫌い」が入り込むし、それが結果、独自性(差別化)に繋がっていくということなんです。
なるほどねぇ。。。
今日はこれくらいにしておきますが、とても楽しく学ばせてもらった1日でした。「好き」が持つ原動力や可能性については、もっともっと分解しなければならない。それぐらい奥深いメカニズムがありそうです。
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