【a.school】 探究心を育む学習・家庭教育ワークショップ参加レポート

3月13日の夜は中川さんと飲みながら語らい、次の日は教育関係のワークショップに参加しました。
ちなみにうちの会社の代表の名前も中川さん、プロジェクトでご一緒させていただいている株式会社アソビジの代表も中川さん。夜に飲んだのはweekenderの中川さん。気づけば三方を中川さんに囲まれている。

このワークショップは、「自ら学ぶ意欲」や「これからの時代を生き抜く力」を育む新しい学習塾として、近年注目されているa.schoolさんと、輝き続けたいmamaのための進化型コミュニティ一般社団法人MamaBAさんが企画した保護者向けのイベントです。タイトルは、子どもの「学びたい」を伸ばすには? 探究心を育む学習・家庭教育ワークショップ。

a.schoolさんに興味がある人はこちらをどうぞ。
http://aschool.co.jp/about/

以下、簡単なレポート。

10:00~a.school:岩田さんによる講演
10:20~MamaBA代表理事:鈴木さんとの対談
11:00~ワークショップ
12:00 終了

・参加者 20名程度
・男女比 男:女=3:7

【a.school:岩田さんによる講演】
■a.schoolとして子どもの自由な発想を引き出す点で心がけている5つの要素
1.楽しい場作り
2.問いかけ役に徹すること
 >こどもの「わかったつもり」を見逃さない、いい問いを探す
3.広げて、深めること
 >ひとつの問いから、色々なテーマ・学問に意識的に横断してつなげていく
 >こどもが興味のあることを理解し、フォーカスする
4.目の色、表情の観察
 >フロー状態(没入)なのか、思考停止なのかの見極め
 >ちょうど良いチャレンジ感・・・適切なレベル調整
5.一緒に振り返る
 >内省→共有を必ず行う。自分の中での納得感を重視する。
 >メタ認知→知の定着

■結局は受験が大事なのではないか?と思っている人へ。
大学に入ることが目的になっていないか?受験の在り方、学びのあり方も変わりつつある中で、受験対策だけがすべてではなくなっている。リベラルアーツ、インターナショナルバカロレア、21世紀スキル、センター試験廃止、AO入試・・・


【10:20~MamaBA:鈴木さんとの対談】
■(鈴木さんのお子さんがa.schoolに通学していることを踏まえ)なぜ、この塾を選んだのか?
教科の枠組みにとらわれない学びのあり方に驚いた。子どもの好きなこと・興味のあることから、世界(知的好奇心)を広げていく学びが秀逸。本棚に置かれている書籍のセンスの良さ。

■鈴木さんが必要と思うグローバルなスキルは?日本と海外の教育の違いは?
コンサル時代のときに感じたグローバル企業の経営陣に共通する資質は、STEM、English、リベラルアーツ、そして考えをアウトプットするスキル。教育観の大きな違いは、多様性。日本の教育は枠組みの中で学ぶため、考え方や答えは同じベクトルに向かうことが多い。

■鈴木さんが子育てにおいて大事にしていることは?
本物に触れる体験。アート、コンサート、本、etc・・・・
常に親子でディスカッションを行う。例:ゲームをする人と作る人、どちらが儲かるのか?

■目的意識
10歳のこどもをつれて、カリフォルニア工科大学のオープンキャンパスに連れて行ったときのエピソード。「最先端を追求できるタフでグローバルな人に入学して欲しい」と大学は求めている人材を明確に示しており、大学入学は目的の通過点でしかないことを日本人以上に強く認識している。


【11:00~ワークショップ】
「私の人生最大の学び」をテーマに、作業→グループ内共有→全体発表。

ちなみに俺は「人と人とのつながり」について発表。
そのグループの代表として、全体発表もさせていただきました。



以上のような2時間でした。


個人的に感じた、a.schoolの学びと学校教育との違いは、
・自らの好奇心から問いを見つけ出すということ
・問いを多角的に捉え、様々な学問の知識を横断しながら、ハラ落ちする答えを求めるという、学問の枠を超えた学びを実践していることだと思いました。

「拡散と集約」というテクニックは学校現場でも用いられるけど、学校の場合は単元という枠組みがあるため、1コマ1コマごとに目標があり、その目標達成に向けて整理し、集約させることが教師には求められるわけですが、a.schoolの場合は、こどもの好奇心に適度な範囲のチャンレジであれば、どんどん拡散し続けることに重きを置いているのがユニーク。教師の関わり方や問いかけ方がこの学びの純度を上げることは言うまでも無く、いきなり誰でもできるテクニックではないことは理解に容易いです。

今回のワークショップでは、集約のさせ方や、好奇心を他ジャンル・他学問へ横断するための問いかけの仕方などについて触れられる機会が無かったので若干の消化不良感は否めませんが、個人的には大変勉強になりました。


こういうセミナーに参加している保護者の意識は平均よりも高いといえるでしょうし、参加者の中には、とは言っても受験が大事でしょ?という正直な人もいて、保護者のリアルな価値観を垣間見ることができました。親の教育への考え方が多様化しているのはいいことだと思います。たとえば、オランダでは学区は無く、保護者の教育方針やこどもの興味で通いたい学校を選択することができるので、そのくらい教育の多様性は自然なことなのです。だからなのかはわかりませんが、先進国におけるこどもの幸福度ランキングではオランダは1位を取ったこともあり、常に上位にいます。


タイムリーな話題で言えば、週刊朝日が「“受験秀才”はいらない 新たに東大が求める学生とは」という記事をあげていて、内容は割愛するけど、記事はこのように締めくくられています。

~求める学生像として「タフでグローバルな東大生」(東大・浜田純一総長)、「世界を牽引するグローバルリーダーを目指す人」(京大・北野副学長)といった言葉の裏には、学力試験でまんべんなく高得点を取れる「受験秀才」に学生が偏っているという、現状への思いがにじむ。~


私は学校教育を批判しているわけではありません。先生をしている人への尊敬が根っこにあるし、学校の中で学ぶことは勉強だけじゃなくたくさんあるから。でも教育を広く捉えたとき、学校教育ですべてが補完できるとも思っていません。

じゃあ自分なら子どもにどういう学びをさせたいか、これからの時代を生き抜くために必要な学びとは何か、それはどうやったら身につけられるのかを、子どもに関わる人は考えなければいけない。教育への考え方をマイナーアップグレードからメジャーアップグレードするタイミングが近づいてきているのかもね。

「義務教育」はこどもが学校教育を受ける義務ではなく、国が子どもに学校教育を受けさせる義務ですから、学校教育だけがすべてではないということです。子どもの個性に応じて、選択できる「教育の引き出し」は多いほうがいいですよね。


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ぱーそなるえふぇくつ

Personal Effectsとは「私物」のこと。 岩手出身の私“Meloky(メロキィ)”が、気の向くまま・思いつくがままに書き綴るBlog。趣味、家族、仕事、本、食事、音楽について、他にも喜び・憤り・哀しみ・楽しみ・悩みなどの喜怒哀楽や、普段は口にしないような些細な事など、包み隠さず書きなぐるそんな場所。 私のDJ MIX音源もここから聴いていただく事ができますよ。